東京のたい焼き ほぼ百匹手帖

2014年11月23日

茶茶【大森町@京急本線】

     
 
たい焼きを買いに大森町に来た。

改札口を出て右折。
出来掛けの高架下を抜け進むと商店街の入口に相対して立つ、
怪獣特撮の宇宙船にあるレーダー的なオブジェを乗せた門柱が見え、
その大森町共栄会のレンガ路を進むと徐々に人出が増え始める。
そんな頃に見えて来る赤い幟に記した“たい焼”の文字が、
目的地である「茶茶」に到着した事を告げる。
鉄のゲートに囲われている様な若干古びた外壁の店舗は、
白枠のドアとその横の少しばかり透明度が低めのガラス窓と、
その合間の壁面に品書きが写真付きで貼られている。

朝の8時半から営業を始めるこの店の守備範囲は広く、
食事&喫茶&甘味と不意に休憩したくなった時に入って置けは、
大概の要望には対応出来るという懐の深さを発揮している。
その様な店ともなれば店舗前の立て看板に記されている様に、
朝は午前11時までモーニング仕様で営業をしているものである。

そして今がそのリミットである午前11時。
店先には既には赤い幟がはためいている事は確認済みである。
もしや朝からたい焼きを焼いているのかと焦る心を抑えながら、
ソロリソロリと窓に近づくとソコには6連の焼き型が2台置かれ、
その片方に餡とチーズを抱えた半身のたい焼きが寝そべっている。
それ以外に辺りにはたい焼きは見当たらず完成した商品も無い。
それどころか作っている店員さんの姿すら無い。
小ぢんまりとしたその空間には生地が入った容器と餡とチーズ、
それ以外は雑多な調理器具と掃除道具があるだけである。
察するにモーニング終了に合わせたい焼きは作られる様である。

そりゃ朝の8時半からたい焼きを買いに来るヤツが居るとすれば、
それは自分位だろうとヘンな優越感に浸りながら、
今まさに焼き上がらんとするたい焼きを低い透明度と格闘しながら、
ジッと眺めていると突然スルリとガラス窓が開いた。

その中からは訝しげにおじさんが手にはアイスピックを握りしめて、
泰然自若の佇まいでコチラを眺めている。
おじさんは完成間近のたい焼きに注意を向けつつも、
視線はコチラから外さずに自然とコチラを促す様な形を作り出す。
そんな雰囲気に押され慌てて状況を確認後に注文をお願いすると、
あと2〜3分とおじさんが仰るのでお願いしますと返答をして、
店頭脇の邪魔にならない場所でジッと待つ事にする。

注文を受けた後おじさんは霞がかかったガラス窓の向こうで、
寝そべるたい焼きの対になる側に生地を流し込み始める。
ふんわりと芳ばしい香りが店先に漂い始め、
薄らボンヤリと突っ立っている客が居れば、
只でさえ昼時前で増え出し買い物客が多数往来し始めた商店街で、
自ずとソコに注目が集まってしまう事は必然といえる。
そしてそお客層がおばちゃんだったりしたなら、
背中越しに聞こえてくる声に止まる気配などは微塵も無いのである。

あら、たい焼きよ。たい焼きねぇ。たい焼き。
もう始まったの?どうする?帰ってからにする?
先済ます?後にする?買って帰る?
何人?後で?何人?帰り寄って行きましょう。

そんな会話がひとしきり交わされ、
やがて通り過ぎた店先は再び静寂と穏やかな空気に包まれる。
焼き上がりまでの残り僅かの時間はその静謐な中で過ごし、
袋に入れられたたい焼きをおじさんが手渡す頃には、
熱籠り対策で開けられた袋の中から立ち昇る洋風な芳香と、
受け取る手に伝わる熱に得も言われぬ幸福感で包まれてゆく。
コレこそ冬場にたい焼きを買う事で得られる醍醐味といえる。

おじさんに代金を支払い礼を述べて朧に霞むガラス窓を離れると、
返ってくるおじさんの声に続いて店内からおばさんの声が響く。

おばさんもいらっしゃったのね。

不意の一撃に驚きを隠せぬままに駅へ戻る途中にある左折路の、
奥に入った駐車場に身を寄せ急ぎ袋から取り出すたい焼きの、
熱と共に感じる指先の感触にホッと胸を撫で下ろす。

カリカリに焼き上げられた皮の表面は脆く、
加減を誤ると皮内部へ指が埋もれて行く程に繊細な仕上がり。
その上多分にoily。
皮の表面が朝方の陽光に照らされて淡くキラキラと輝き、
その輝きに誘われ鼻を近づけると微かに香る乳脂肪的芳香。
以外に洋装のアツアツたい焼きを早速一齧りすると、
途端に口内は西洋式朝食風景が広がっていく。
カリカリの表面と相反するフワフワの内部は、
さながら柔らかな焼きたてのスコーンの赴きで、
少しづつ千切って口に運ぶ様はさながら英国貴婦人の趣。

一方、内包された餡はたい焼き中央に一直線に収まっている。
その脊髄の様な餡は見事な濃い赤茶色の仕上がりで、
その表面をキラキラと照り返すのは、
この餡の全甘味の根源たる糖分の仕業である事は想像がつく。
そしてそんな中でアズキの皮だけが一味違う輝きを放ち、
その光景は砂漠に埋もれたザクロ石の様で、
不意に一攫千金を掘り当てた様な昂揚感に包まれてゆく。
その余りに洋風な芳香の皮と何処までも和風な餡の組合わせは、
近代日本文化の根源である和洋折衷を見事に体現している。
そんなたい焼きを作り上げるのが軽食屋という所が、
また絶妙の取り合わせといえる。

買い物帰りのおばちゃんが購入していく様を見る事は出来ないが、
きっとしっかり購入してかしましく帰宅していくであろうと、
特に根拠の無い確信を抱きながら、
タイル敷きの商店街を駅に向かい引き返し帰路につく。

価   格○小倉あん 140円
住   所○東京都大田区大森西5-10-6
営業時間○平日8:30〜21:00
       日曜・祝祭日8:30〜20:00
       不定休
 
   
  

posted by EY at 22:43| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 大田区のたい焼き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年11月16日

横浜くりこ庵 荻窪ルミネ店【荻窪@中央本線】

     
 
たい焼きを買いに荻窪に来た。

駅をすっかり取り込んだLUMINE荻窪店の地下一階にある、
「横浜くりこ庵 荻窪ルミネ店」に向かうには、
地下一階に駅改札から直通口がありソコから来店出来るが、
ある体験をする為だけに北口へ出て一階からの入店をする。

そんな訳で訪れた北口駅前ロータリー前。
入口にデカい看板を掲げた LUMINE に到着したのは開店10分前。
その入口周りはすっかりと Noel の様相を設え、
入口脇の円柱では在りのままの女王とその妹姫が、
応接に従事していて今も親子連れと記念撮影の真っ最中である。

その門柱の横には2人連れの女性が開店を待つ。
その様子を眺めながら今日は朝から何があるのやらと思いつつ、
ロータリーのガードレールに腰を掛けて同じく開店を待つ。
やがて辺りをふんわりと焼き菓子が焼ける甘い香り始める。
その香りの源を探り当てんとキョロキョロと周囲を見回していると、
いつの間にかLUMINE荻窪店の正面玄関には人集りが出来ていた。
バラエティに富んだその面子は一体ドコのナニを目指すのかと、
かなり興味が湧いてきた最中に迎える午前10時。
正面玄関は開け放たれ LUMINE 荻窪店の営業が始まる。

そしてコチラも様々な思惑と自己満足の為にいざ入店。
1階のメイン通りを奥へとズイズイ進んでいくと、
各店舗の店員さんが通路まで出てのご挨拶を頂くという、
デパートや百貨店によくある通例行事の洗礼を受ける。
この参勤交代における大名行列か、
はたまた総合病院の医局長様の御回診を思い起こす風景に、
尻がムズ痒くなるのを我慢して辿り着く下りエスカレーター。

そのエスカレーターをゆっくりと下って行くと、
視線の先に段々と見えて来るのが、
「横浜くりこ庵」のシンボルである例の簡素なサカナが描かれた、
白く光り輝く大きな行燈型看板の雄姿。
まるで第二種接近遭遇の様に姿を現す光の塊を目の前にした時、
客のテンションは最高潮を迎え心拍数は飛躍的に上がり、
体中からアドレナリンがゲリラ豪雨の時の排水溝の様に溢れ出す。
そして頭の中はハデな着物姿の殿様が腰元を従えサンバを舞い、
振付師が今際の際で見る幻想の中で歌い踊る姿が浮かぶ。

“It's show time!”

そんな声が頭の中でこだまする中で店を眺めれば、
その眩い看板の前に置かれた縁台のさりげなさにしばし感心。
そして目を移した横手には大きく開けられたガラス窓があり、
奥にズラリと壮観に並べられた6連式焼き型その数なんと6台。
ガラス窓の向こうは一面のたい焼き畑である。

その前ではバンダナを被った店員さんがたい焼きに餡を落としていく。
淡い黄色の生地の中で散らばる
カラフルな餡の隊列に圧倒されながら見上げた右手には、
同じく白く輝く行燈型看板とその下の保温ケースと会計口が連なり、
メイン通りに向けて逆L時に伸びている。
その角の保温ケースがまたタップリと収納できるゆとりある造りで、
内には既に全ての餡を仕込まれたたい焼き達が、
仰向けで整列して客が来るのを今か今かと待ち侘びている。
横に置かれた会計口とそれに続く大型のショーケースの横では、
もう一人の店員さんが通路に出てお客の呼び込みを始めている。
軒に提げられた白い暖簾と紅葉のコントラストを眺めつつ、
会計口に赴き早速に注文をお願いする。

8個からなら箱にお入れします。

たい焼き屋に於いては店員さんの勧めには、
取り敢えず従っておく事を信条とする身として、
ココは二つ返事でお願いしてみる。
すると以外に簡素な白い箱の中で縦方向に結構な圧を掛けられ、
ギュウギュウ詰めに縦列してゆくたい焼き達。
そんな様子をハラハラしながら見守る事数十秒、
詰め終わった店員さんに御代を支払い箱を受け取ると、
礼を述べた後に一目散で非常階段へ向かう。

時折通る買い物客の視線を意識から排除して、
階段隅で急ぎ箱を開け放ち鮨詰め状態のたい焼き達を解放。
状態を確認した後に安堵の溜息を一つついてから外に出て、
隣接するタウンセブンとの間の通路の壁を背に佇み、
先ずは取り出したたい焼き1尾に噛り付く。

ヒレが形成されている皮の先端部分がカリカリと音を放つと、
奥歯に到達してシャクシャクと噛み砕かれる。
その歯応えは正面部分を覆う焼き目に万遍なく広がって、
やがてたい焼き本体中央部分で希薄となる。
そしてソコは柔らかなふんわりとした歯応えに様相を変え、
微かな甘さとタップリ広がる粉の風味を、
その皮の内部の柔らかい場所に空いた大小の気泡から発する。

そのふんわりとした皮の中にある餡は緩くネットリとしているが、
後に残らない潔い甘さと柔らかな喉越しで食道を通り過ぎてゆく。
分厚い幅の分に相当するタップリの餡が次々に口内へ侵入して、
そしてそこにシッカリとアズキの皮が痕跡を残してゆく。

全体的には小振りな印象だが十分な厚みがあり食べ応えがあるが、
ただ何せ皮の繋ぎが甘く一口齧る度に結構な量の餡が顔を出す。
特に尾びれの先はポッカリと開いているので、
“たい焼きは頭から派”も二口目には尾びれに食い付く羽目になる。
そういった事を繰り返す内に角が取れて行くたい焼きは、
やがて円形に近づきやがてそれはウロコの模様の付いた、
幾分平べったい今川焼きと成り果てる。

そんなたい焼きの姿を眺めながらふと思う。
これは“たい焼きは頭から派”と“たい焼きは尾びれから派”の、
永く続く不毛な構想に決着をもたらす為に、
何者かが遣わしたたい焼きなのではないかと。
自らの身を以てこの不毛な抗争に終止符を打たんとする、
崇高な精神のたい焼きなのだと。
そんな事を考えながら今やどっちが頭か分からなくなった欠片を、
ヒョイと口に放り込みなもぎゅもぎゅ噛み締めつつ、
そんな日が来るといいねとと一人つぶやく。

価   格○小倉あん 126円
住   所○東京都杉並区上荻1-7-1 ルミネ荻窪店 B1F
営業時間○10:00〜20:00
       無休
 
   
  

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2014年11月09日

カインズキッチン 町田多摩境店【多摩境@京王相模原線】

     
 
たい焼きを買いに多摩境に来た。

出入口2を出て左手の線路沿いを進み突き当たる車道を右に行き、
しばらく進んだ先の小学校の隣に広がる巨大ホームセンター、
カインズホーム町田多摩境店内にある、
「カインズキッチン 町田多摩境店」を目指す。

午前9時。
曇天で時折小雨の降る日曜の朝とはいえ駅前には人影が無い。
いわゆる“人っ子一人居ない”という慣用句が目の前に広がる。
というかそもそも駅前に建物が住宅展示場しか無い上に、
どうやらそれすら閉鎖していて所々痛み始めているのが窺える。
線路の向こう側には高層マンションが見えるのだが、
コチラ側には線路沿いに並んだ自転車置場があるのみ。

そんな何処までも物悲しい駅前を抜けて大通りへ出る。
その角地に建つ美容室と学習塾の中に人気が在るのを感じ、
ようやくこの地の人間が自分一人じゃない事を確認した後、
一路「カインズホーム 町田多摩境店本館」へ向かって歩き出す。

薄暗い日曜日の大通り。
車の行き来はあるが駅前と同様に人間が歩いていない。
道行に時々現れる飲食店や大型専門店も開店迄はまだ間があり、
薄明りの灯る店内の様子がボンヤリ窺えるのみである。
現実世界にいる事の拠り所は車道を行き交う自動車のみだが、
その心もとない交通量が途切れたら、
朝靄けぶる丘陵地の風景は途端にホラーゲームの世界を思わせ、
途端に精神は不安定になり、
ようやく訪れた通行人との邂逅さえ恐怖を覚えるという事態に陥る。

とまあそんな妄想を繰り返しながら歩き続け、
巨大に聳える小学校にデカいハサミを持った怪人の姿を探しながら、
ようやく辿り着いたカインズホーム町田多摩境店本館は、
まるで小さな空港を思わせるモダンな佇まいで拡がっていて、
その軒にはホームセンターの定番といえる園芸関連商品が並び、
周りをエプロン姿の店員さんが忙しげに行き来している。

店員さんの横を抜けて入店すると左手に広大に開けた区画があり、
そこに結構な数の卓と椅子が整然と並んでいる。
頭上を見上げれば赤い文字で“Food Court”とデカデカ掲げられ、
その一番奥には焦げ茶とレンガ模様の壁で囲まれた店舗がある。
喜び勇んでその広大な区画に踏み入ろうとする行く手を遮るのは
エスカレーターそばに置かれた2つの立て看板。
何事かと見ればソコには“開店10:00”という紙が吊るされている。

現在時刻は午前9時15分。
カインズホーム町田多摩境店本館の開店は午前9時。
御尤もな話である。
朝9時の開店直後からを食事を取りに来る奴は居ない。
たい焼きを買いに来た変わり者を除いて。

ならばこの広大な店内の何処から回って行こうかと、
入り口脇に置かれた掲示板のチラシを見る。
何せココはホームセンターという魔窟。
時間つぶしには困りはしないと意気込む客の脇を、
颯爽とおじさんが通り過ぎて行ったかと思うと、
店舗に向かい店員さんに数秒間何事か問うてから、
ニガ笑いを浮かべながら引き返して来た。

もう一人いた。
たい焼きを買いに来た訳では無かろうが、
朝9時のホームセンターのフードコートに用事がある人間が、
自分以外にも居る事に驚きと何故か喜びが湧き上がり、
ワクワクの心に拍車が掛かり軽い足取りで店内を徘徊し始める。

人が一杯いて安堵に浸りながらも、
さすがに大型ホームセンターといえど一通り見て歩けば、
小一時間程度はあっという間に過ぎて行くもので、
シメで訪れたペットコーナーで色鮮やかな小鳥達のさえずりと、
子猫の前で駄々をこね号泣する子供の叫び声を聞きながら、
どう見ても下水溝によく居る奴にしか見えない大型なネズミを眺め、
大人気という宣伝文句の元でひしめき合っているのを訝しんだ後に、
丁度良い頃合いなので“Food Court”へ引き返す。

再び訪れた“Food Court”では今まさに、
立て看板から“開店10:00”が外され様としている。
と同時に先程のフライングしたおじさんが急ぎ足で入場して、
コチラが店舗に到着する頃にはサッサと退場して行った。
そんな光景に呆気に取られた後コチラも注文をお願いする。

品が揃うまで見廻す店内はステンレス系の機材が多く清潔感があり、
店内で2名のおばさんが各々の持ち場で忙しなく作業中をしている。
大きなガラス窓に焼き物系の方が置かれ、
3台の連式焼き型のたい焼き器と2台の大型たこ焼き器が並ぶ。
主食系はやはり優遇されてるなと感慨に耽りつつ、
暖簾が下がるガラス窓から視線を会計口に移すと保温ケースが3台。
1台はカラで残り2台にたい焼きとたこ焼きが、
既にオレンジの光を浴びて準備万端。
続いて会計口に置かれたメニューを眺めラーメンの豊富さに、
この“Food Court”の役割を垣間見た所で、
おばさんがたい焼きを持って登場。
お勘定後会計口を離れひと時卓を借りて荷を整えてから外へ出る。

やっとこ涼しくなったこの季節、
当然たい焼きは外で食べるモノと急ぎ取り出すたい焼きは、
会計口のメニューにも記してある通りのふわふわ柔らか系。
出来立てなので表面には焼き目が付いてカサカサしているが、
それもすぐさま消える事は容易に想像できる。

しかしこのフンワリ系皮からは洋菓子的甘い香りは薄く、
その意味では純たい焼き的思想の元焼き上げられた皮と言える。
その証拠に口内には過度の風味は充満せず至って簡素で、
そのふわふわの食感のみがこの皮の主張と言える。

そんなシンプルな皮に包まれた餡は、
たい焼きの中央にドスンと背骨の様に入っていて、
以外に滑らかでその上アズキの粒子も十分に感じられる仕上がり。
風味もしっかりしているし甘味もクドくない万人向けの餡ではあるが、
時折舌を引っ掻いていくアズキの皮が示す存在感が、
アズキ好きには堪らないアクセントとなる。

厚くてふわふわのたい焼きを食べ終わる頃には、
曇天の遥か向こうで輝く太陽の光が拡散して、
丘陵地帯を白く浮かび上がらせる。
とはいえ駅へ引き返す道は相変わらずの人気の無さで、
しばらくひとりトボトボと街道沿いを進んで行くと、
やがて前方からベージュのトレンチコートを着た女性が現れた。
人気の無い丘陵地の街道沿いには似つかわしくない、
まるで“波止場の女”の様な様相の女性は、
立てた襟の奥で何かに耐え忍ぶ様な表情を浮かべ、
朧に明るい空を見つめながらすれ違っていった。

一体何処へ行くのだろう。
振り返ろうとしたその瞬間スルリと脇を背番号4番の野球少年が、
たった一人ユニホーム姿で駆け抜けて行く。
その次第に離れていく少年の背中で揺れる背番号4を凝視し、
いきなり現れた異なる世界観を有する余りにも両極端な人物に、
思いっきり混乱する頭がようやく言葉を吐き出す。

一体何なんだこの街は。

価   格○おぐら 100円
住   所○東東京都町田市小山ヶ丘3丁目6番地6
営業時間○9:00〜20:30
       Food Court は10:00〜19:30。
       1月1日 定休
 
   
  

posted by EY at 22:18| 東京 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 町田市のたい焼き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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