東京のたい焼き ほぼ百匹手帖

2014年08月03日

ピッツァレクルタ 府中四谷店【中河原@京王線】

     
 
たい焼きを買いに中河原に来た。

そもそもが今回訪れた「ピッツァレクルタ 府中四谷店」は、
ホームセンターコーナンを中心にした複合店舗にあり、
最寄りの駅が徒歩25分程の距離にある。
つまりは通常は近隣住民以外の客は、
自動車やら自転車やらで訪れる施設である。

それでも歩きたいという物好きには、
中河原駅からが判り易くおススメ。
鎌倉街道を渡って西友中河原店前の道をひたすら歩く。
20分以上歩いて辿り着く四谷四丁目交差点を左折して、
都道20号線を渡った先にある。

今日はピザ屋のたい焼きだ。
既に店舗入り口付近に芳ばしい香りが広がっている。
ピザではない。
間違いなくたい焼きのソレ。
真夏の熱気にも失われない芳しさ。
期待に胸を膨らませ店内に入る。

正面に広がるホームセンターはだだっ広く、
至る所が夏のレジャー商品で埋め尽くされている。
壁や床や天井からテントやビニールプールや空気イルカが、
葭簀に囲まれ涼しげに並べられている一方で、
右手前には提灯や麻がら等のお盆用品も取り揃えてある。

遅れて家族連れが御入店。
子供たちは奇声を上げて一目散にキャンプ用品に駆け寄り、
売り物のビーチボールやシャチを一心不乱に引っ叩く。

ショッピングカートに犬を乗せたパパの目当ては、
店舗奥にあるペットコーナーの様子。
カート内で足元の覚束ない犬を気に掛けゆっくり進む。

ママはそショッピングカーの後に付いて行き、
チラリ見遣った左手にあるSEIYUに後ほど出向く算段を、
先を歩くパパに取り付けて子供達を呼び寄せる。

そんな家族連れの動向を眺めていた視界の右端。
入り口そばに並べられたテーブルセットの横にあるのが、
目指す所の本格窯焼きピザの店「ピッツァレクルタ」。

臙脂の帯がアクセントの白い梁の下は、
ぐるりとガラス窓が覆い中の様子が窺える。
その下の外壁の煉瓦模様がイタリアンな雰囲気を更に醸し出す。

とは言うものの今やその窓ガラスや煉瓦模様は、
商品告知のタペストリーや品書きの立て看板に加えて、
タッパーや鍋やピザソースが窓を覆い隠す様置かれ、
調理場奥に設えたピザを焼く窯の全貌は窺い知ることは難しい。

更に店の角にはやたら目立つ黄色い“薄皮パリパリたい焼き”と、
水色で“夏鯛”という2本のたい焼き幟が出張っている。
ホームセンター入店直後に真っ先に見えるのが、
たい焼きの幟というのはピザ店的にいかがなモノなのだろう。

そんな事を考えながら店舗奥の会計口へ向かう。
店内には数名の店員さんが作業中。
受注生産のピザ販売の合間を縫って焼き上げられるたい焼きの、
慣れた手つきで生地を流し込む店員さん。
そして器具の合間から見える焼き型には、
半身で横たわるたい焼きの姿。

ガラス越しの光景を横目で眺めながらやって来た会計口。
店員のおにいさんがやって来てコチラの出方を窺っている。
レジスター脇にピザの食品サンプルとそれを覆い隠す様な、
恒例の巨大なソフトクリームオブジェ。

加えて今の会計口で幅を利かすのはドリンク類。
大きなサイズや氷で出来たタンブラーの他にも、
そしてソフトクリームを浮かべたフロート系の飲み物達が、
この夏に向けて会計口で徒労を組んで一斉に蜂起している。

夏にはよく見る光景。
健康面も考慮した暑い日だからこその冷えた飲み物。
その圧倒的な優位性に立ち向かうべく、
ヤツラを鼓舞する様に高らかにおにいさんにたい焼きを注文する。

おにいさんは会計脇の白い覆いをまくり上げる。
その下にはラーメン店でよく見かける、
製麺所の木箱の様なトレイがあり、
中にはズラリと並んだ数尾のたい焼き達の姿。
其処から選抜されて紙袋に納められてゆく様を目端に捕らえ、
間を埋める様にメインのピザ関係の品書きを追って眺める。

トッピングの種類を数え終える頃、
封入を終えたたい焼きを受け取り会計を済ませる。
会計脇にもイートインがある事を確認して、
最初に来た出入口傍の卓に向かう。

景色を白く飛ばす陽光に目を細めながら、
涼しい店内の卓で荷を整える。
早速に取り出だしたるたい焼きを灼熱の陽光の元に晒す。

至って普通のたい焼き。
チーズも乗っていないし、
トマトソースも塗られていない。
こだわりの小倉あんを詰め込んだという、
正統派の佇まいに一先ず胸を撫で下ろす。

色白で手触りからして既にパリパリの皮から、
なにやら懐かしいというか慣れ親しんだ感じの香りが漂ってくる。
不用意に触れた縁の繋ぎ目のバリがポロポロと崩れる。
イカンイカンと慎重に持ち替えて早速一口齧ってみる。

塩気アリ。
この表側は“おかき”だ。
パリパリしていて少し塩気がある。
そして内側はモチモチしていて噛み応えアリ。
もしかしたらこれは「ピッツァレクルタ」のピザ生地なのか?
だとしたら前代未聞のハイブリット生地であり、
逆にピザに興味が湧いて来る程に好印象の皮だ。

そんな事を考えながら食べ進めた先に、
脳内に香って来たアズキの風味と、
舌に乗っかって来た餡の食感。
確りとした重量感が優しい甘さと共に口内に広がり、
皮の微かな塩気が控えめな甘さを引き立てる。

ピザ屋が片手間に作った紛い品などと、
判った風に高を括ると赤っ恥を掻く。
郊外のホームセンターのジャンクフードなどと、
舐めて掛かると痛い目を見る。
そんな嬉しい誤算のたい焼きに出会った真夏の多摩川べり。

そうは言っても普通の人々は涼を求めるのは当然で、
会計前で幅を利かせる冷えた飲み物や冷菓子を買って行く。
たい焼きどころかメインのピザさえ売れないのを他所に、
買い物を終えた家族連れはソフトクリームを頬張る。

続けざまに2尾目のたい焼きに齧りきながらその光景を眺める。
猛暑以上に熱いたい焼きで体温を上げて、
帰路に待ち受ける猛暑との対決に準備する為に。

価   格○小倉あん 140円
住   所○東京都府中市四谷5-23-12 ホームセンターコーナン 1F
営業時間○10:00〜21:00 ※たい焼きは19:00頃まで
       年中無休(年始のみ休み)  
 
   
  
posted by EY at 22:15| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 府中市のたい焼き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/403140383
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。