東京のたい焼き ほぼ百匹手帖

2015年06月20日

文左亭 江東区深川店【門前仲町@東京メトロ東西線】

     
 
たい焼きを買いに門前仲町に来た。

6番口から出て目の前を横切る清澄通りを右へ。
やがて見えてくる歩道橋を渡り更に森下方面へ向けば、
目の前に左折路が見えるので其処を入り、
突き当たった保育園前の道を右へ進み、
その先にある十字路を左へ進んだ先に、
ホームセンターコーナン江東深川店があり、
其処の敷地内に「文左亭 江東区深川店」が営業している。

大通りから数本入った住宅地の一画に異空間を創り上げ、
其処に悠然と佇む本邦屈指の大型 DIY store は、
開店から間も無い時間でありながらも、
作業用ベストで身を固めたプロ・アマ問わない、
多くの日焼け顔の紳士達で溢れかえっていた。

早速その中へ軽トラックやワゴン車が行き交う所へ踏み入り、
正門から真っ直ぐに脇目も振らずに進めば、
店舗前の園芸用品が並べ置かれた少し前辺りに、
およそ6畳間位の広さの箱型店舗が設えられ、
其の前に店舗と繋がった屋根付きの飲食スペースを確保している。
外観は海鮮居酒屋の趣なのはどうやら公式設定で、
その良い意味で場違いな存在感と雑多な雰囲気が、
巨大で重厚な作りが故に屋外に置かざるを得ない、
石造りの園芸用品の中にあっても掻き消されず、
其の周囲に厳つい紳士達を侍らせながら建っている。

その「文左亭 江東区深川店」の中で今は、
一人の女性店員さんが従事していて、
今は“たこ焼き”を焼きながら店内で右往左往している。
先ずはたい焼きの状況をと店舗に近づくと、
気配を察した店員さんが見返りフニャッとした接客を始める。
大きく開いた店舗正面部分に並ぶたい焼きの焼き型は2台。
その6連式の上に今の所たい焼きは並んでおらず、
焼き型手前に置かれた保温ケースに数尾のたい焼きが、
ヒッソリとした様子で整列している。

とは言えモノは数尾。
早速注文をお願いするとフニャっとした雰囲気の店員さんから、
フニャっとした感じで5分待ちとのご返答を頂く。
当然此れを了承し店舗の軒下脇に佇み待っていると、
そのフニャっとした雰囲気とは裏腹の機敏な手捌きで準備を進め、
焼き型の上のチャッチャと生地を落とし始める。
しばしその光景を感心しながら眺めた後、
店舗前から離れ店舗の周囲をグルリと眺める。
貼り出された品書きはフードコート定番の品揃えが並ぶ中、
その中にある“団子”に代表される和菓子の存在が、
殊更ながら可也の異彩を放ち且つ主張をする。

其れにも増してこの飲食スペース、
飲食スペースに置かれた丸テーブルの醸し出す違和感が際立つ。
丸テーブルという選択それ自体は当然珍しくも何ともない事なのが、
その並べられた丸テーブルが多種多様なデザインであり、
共通点といえば天板が丸い事位で統一感が全く無いのである。
高さも大きさもバラバラの丸テーブルが幾つも並ぶ店先は、
統一感皆無ながら独特の雰囲気を生み独創的空間を構築する。

そんな何処か幻想的でもありファンタジックでもあり、
其処に腰掛けて顰め面でソフトクリームを頬張る、
作業服の色黒の紳士達の姿はまるで、
巨大なキノコに腰掛け花の蜜を吸う妖精達の様である。
などと考える己の思考に若干の寒気を覚えながらも、
此処が現世から切り離された異界である事を痛感するのである。

黒く焼けた肌に白いソフトクリームは良く映える。
そのよく考えれば些か禍々しい光景をすんなりと許容できるのが、
ショッピングセンターやホームセンターの醍醐味である。
そんな異界の一端で童心帰りの逸品を売り捌く店内では、
焼き型に餡を落とし終えた店員さんがキビキビとした挙動で、
次々に“たこ焼き”を舟に乗せていざ保温ケースに並べる段で、
舟からポロポロ零すというフニャっとした陳列を始める。

取り敢えずは無難に事を運んだ様子の店員さんは、
続いてたい焼きの焼き型に歩み寄り焼き型を開放。
並んで寝そべる6尾のたい焼きを手早く選り分けると、
何時の間にか袋の中へ納めて此方を見遣り、
たい焼きの焼き上がりをフニャっとした感じで注げる。
その流るような挙動に見とれていた客はハタと我に返り、
もしやこの店員さんは可成りの手練かと思い直し、
急ぎ代金を支払いフニャッとした笑顔で手渡された袋を受け取るも、
レジの鍵が見つからずフニャッとしながらアタフタする姿を見て、
其の判断を一旦保留してその慌てッぷりをしばし見守る。

そして落ち着きを取り戻した店員さんに改めて礼を述べ、
にわかに人出が増え始めた敷地内を縦断。
ホームセンターコーナンの磁場から抜け出し、
その直ぐ横にある亀堀公園に降り立ち、
藤棚の木陰にあるベンチに腰を下ろし荷を解く。
袋の中で尾びれをピンッと伸ばした奴等の内から一尾つまみ上げ、
まだカッカと高熱を放出し続けるその身体は、
硬く焼き上げられた皮でシッカリと覆われている。
早速一口齧り付いてみるとサクサクとした歯応えの皮からは、
芳ばしい風味と内包された熱気がムワッと立ち昇る。
更に其れを越えて征けば硬い表皮の下にある生地が、
モッチリとした食感を醸し出し食感にアクセントを加える。
その柔らかな内部からほんのりとした小麦系の酸味が、
自身の熱で煽られて鼻腔内へ立ち籠める。

その皮に包まれた餡はネットリとしているが、
甘味自体は控え目でアズキの風味と其の独特のクセの部分が、
仄かに感じられる仕上がりとなっており、
滑らかな食感で舌の上を伸びると、
其処に引っ?く様な感触でアズキの皮が存在を主張する。
その時に此れが粒餡である事を再確認するに至るが、
水気が少なく中でキラキラ輝くのがアズキの皮位な粒餡は、
一旦口に入ると其れを忘れる位の滑らかさを発揮し、
まるで漉し餡の様な食感を発揮して舌に絡んでくる。

ホームセンターという異空間に潜んでいる、
上質な仕上がりを誇るたい焼きは、
意外な手練の技量により生み出された逸品であった。
そりゃ色黒の紳士達もついつい童心に帰ってしまう訳だと、
2尾目を頬張りつつ只々感心するばかりであった。

価   格○あんこ 106円
住   所○東京都江東区深川1-6-2
       ホームセンターコーナン 江東深川店内
営業時間○[月〜金] 10:00〜19:00
       [土・日・祝] 10:00〜19:30
       無休(1月1日のみ休み)
 
   
  

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2015年05月16日

ばかうま黄金鯛焼総本家 トピレック店【南砂町@東京メトロ東西線】

     
 
たい焼きを買いに南砂町に来た。

2a出口から出ると目の前には時計が聳え立つ広場があり、
その先から右手へ伸びる細道へ入り、
進んだ先を貫く道路を左へ曲ると南砂三丁目公園脇に出る。
その先にある南砂三丁目公園入口交差点に着く頃には、
目の前に神社の参道の様な TOPYREC PLAZA と記された、
緑色の大きなゲートが見えてくる。
其れを潜り巨大な総合スーパーの横に伸びる、
茶色いレンガの緑道を進んだ先にある、
プロムナード屋外店舗と呼ばれる施設の一画に、
目指す「ばかうま黄金鯛焼総本家 トピレック店」である。

周りを大きな建物に囲まれたこの一画には、
小さな3軒の店が軒を並べている。
各々の店の前にはベンチや縁台の類が置かれ、
其処で既に親子連れが一組、
唐揚げをついばみながら談笑している。
現在の時刻は午前10時前。
既に営業を始めている両端の2軒を他所に、
その真ん中で赤い暖簾はかけられてはいるが、
シャッターは下ろされている店舗からは、
両端の店から漂う香りに負けない位の、
甘くて芳ばしくて温かな香りが漂っている。

やがて店頭のシャッターは上がり、
店内から現れた店員さんが、
手に持った鮮やかな赤い日除け幕を下げる。
其れを開店の合図と勝手に受け取り、
斜向かいにある自転車屋から離れ向かう、
「ばかうま黄金鯛焼き総本家 トピレック店」に店先。
板張りの階段状デッキを踏み締め店頭に立つと、
店内で作業中の2名の店員さんが、
一人は焼き型の前で明朗快活の立ち振舞で、
一人は会計口の前で泰然自若たる面持ちで、
一斉にコチラへ振り返る。

早速たい焼きを注文すると、
当然の品薄状態なのは開店直後の常。
待ち時間を了承して注文を済ませ先に代金の支払い、
ポイントカードに捺印を済ませ渡された後、
大きく開いたガラス窓の横にある白い壁を背にし、
軒先に佇みながら換気扇から勢い良く吹き出てくる、
甘くて芳ばしくて温かな香りを頭から受けつつ待つ。

脳天からこぼれ落ちてくる熱気が全身を包み、
此れで願い事でもすればご利益があるかなとか、
もしあるならば其れは恵比寿様からのご利益かなとか、
愚にもつかない事を考えつつ、
辺りをぼんやり眺めながら焼き上がりを待つ一時。

後方にあるガラス窓の奥に設えられた焼き型は、
店同様に真新しく銀色に輝く6連式が3台。
その横から2面のガラス窓を貫き置かれた保温ケースは、
木製のスタンドが並べられて入るが、
今の所たい焼きは“小倉あん”のみが6尾いるのみで、
店内では店員さん達が慌ただしく商品の準備に追われている。

その光景を見守るように取り囲む大型複合商業施設は、
朝方と云う事で客の大半がベビーカーを押す母と子、
そして買い物カートが標準装備の年寄りの集団という、
今の時代を象徴した新世代交通戦争といったラインナップ。
その両者がレンガの道を進む様は、
目の前に広がる光景とは一致しない程に賑やかしく、
愚図ついた天気を掻き消さんばかりの勢いがある。

そんな日常を眺める視線の端では焼き型が開かれ、
中からほんのりと色黒のたい焼き達が連なってお目見えする。
其れを取り出し一尾づつチョキチョキと切り分け、
さらに丁寧に小分けで袋に入れられる。
其れ等をまとめて袋に入れ手渡された後、
去り際に長いを詫び合わせ礼を述べると、
店内で作業中の2名の店員さんが、
一人は焼き型の前で明朗快活の立ち振舞で、
一人は会計口の前で泰然自若たる面持ちで、
一斉に挨拶を返してきた。

その声に送られた後に荷を解くに適した場所を探す。
西館の下にある小さな広場はベンチもあり、
絶好の場所であるが今は折しも小雨がそぼ降る西砂町。
今やこの広い大型複合商業施設の軒先は、
やおら降り始めた雨を避ける為、
TOPYREC PLAZA 利用客が沢山居る。
特に目を付けていた広場は子供を遊ばせるには絶好の場所で、
既に数組の母子連れが談笑しながら雨宿りである。

なので止むを得ずこの地を諦め他を探す事にして、
その広場の裏側のエレベーター横にある通用口側で荷を解く。
母子連れの横で胡乱な輩が昼前から嬉々として、
アツアツたい焼きを昧る事態は好ましくない。
特にこの手の事例にデリケートな昨今に於いては、
是非とも避けて通りたいシチュエーションといえる。

早速取り出した一尾から伝わる暖かさに、
一時棘ついた心も和らいでいくのが感じられる。
その一流セラピストの様なたい焼きを見て湧く違和感に、
早速過去の“きろく”を引っ張りだしてみる。
今更ではあるが此方は駒込にある、
「ばかうま黄金鯛焼 総本家」の「トピレック店」であり、
頂いたスタンプカードにもそう記されている。

そういった意味でいうと此方のたい焼きは、
駒込の其れと比べて周りを取り巻く余剰部分、
所謂“バリ”の箇所が大きく幅広い。
此処まで来ると最早世間一般で云う“羽根”に近く、
駒込には無い其れはトピレック店としての個性なのか否か、
其れは此の先此の地に永く根付いてから判る事である。
そんな“羽根”から先ずは侵攻して行こうとガブリと歯を立てる。

すると其の分厚く縁取られた帯は、
口の中に入ると途端にガリガリと音を立てて砕ける。
其れを口一杯に受けてからガシガシ噛み砕くと、
ほんのりとした甘味を漂わせてくる。
シットリとした舌触りの“羽根”は、
シンナリした“瓦煎餅”の様な歯応えを醸し出す。
少しばかりの油分を感じながら本体中央部の皮へ齧り付くと、
以外に薄い皮の正面はザラザラした舌触りで、
歯を立て噛み千切ろうとすればニシニシと音を立てる。
其れを越えて更に噛みしめると、
内部はモチモチとした歯応えを発揮して、
其処に生じる弾力も併せ、
当に“皮”然とした佇まいを見せる。

其の中にタップリと入った餡は、
ネットリとして滑らかな舌触りの粒餡で、
強烈な甘さが無い割には、
何時迄も口内にアズキの風味と共に、
長く其の消えない甘さを刻み付けていく。
暫く口内に漂う粒餡の存在感を感じた後、
やがてホンノリとしたアズキ特有のクセを置き土産に、
鼻腔を通り抜けて残る全ての残滓を引き連れて消え果てる。
外側でデカイ顔して主張している皮の存在感に負けない、
其のくせバランスも配慮した所謂“デキる”餡である。

そのモチモチ主張する皮を噛み締めてつつ、
不意に視線を移動するとすっかり雨は上がり、
ベビーカーの一団が移動をし始める。
其処にある小さな視線に気づき、
その視線に応える様に目の前にたい焼きを差し出し、
直ぐ様「ばかうま黄金鯛焼き総本家 トピレック店」を指差す。
この意味と意志を幼子が理解するとも思えないが、
その強い視線と満面に浮かべた笑顔を見て、
明確な意義が生じていると期待しつつ、
未来のたい焼き愛好家の誕生を願い2尾目に齧り付く。

価   格○小倉あん 150円
住   所○東京都江東区南砂6-7-15
営業時間○10:00〜21:00
       年中無休
 
   
  

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2014年04月27日

たい夢【亀戸@総武本線】

     
 
たい焼きを買いに亀戸に来た。

東口に出ると目の前にビルに陽を遮られて薄暗く、
駅前の広場は整然と並ぶ輪止めでくまなく埋め尽くされていた。
その間を抜けて駅前を横切るの小路に出て右へ、
進んだ直ぐの曲がり角を左に曲がれば、
途端に眼前は明るく開けて広大な京葉道路が横たわる。
その対岸に雄大に広がる壁が取り囲む一画が、
巨大ショッピングセンター『Sun Street KAMEIDO』であり、
その中に目指す「たい夢」がある。

一般的に「たい夢」といえば「薄皮たい焼き」となり、
全国に展開しているモノを連想しますが、
コチラはその冠ナシで「たい夢」と云うらしい。
写真で見る限りは成程薄皮では無さそうである。
語呂的に連想しやすいうえに字面もファンシーなので、
誰もが思いついて名付けそうな店名ではあるので、
ナニかウラがあって名前をかぶせた訳でもなさそうである。

京葉道路を渡ったに先の『Sun Street KAMEIDO』の、
サンドベージュの巨大な外壁が囲む入り口に佇む。
初見で筆者の雑な記憶力が脳裏に導き出したのは、
浦安の夢の国にある漫画の街がこぢんまりと雑多に収まった感じ。
早速「たい夢」に向かおうと施設内に踏み入んで直ぐの広場が、
空間という空間に必ず何かを従えて取り巻く曜に拡がる。

頭上には渡り廊下が其処彼処に通じていて、
其れを支える柱や飾り旗や風船が絡み付き、
壁面には店舗が各々で持ち寄った幟や看板、
その隙間を埋める様に商品が積み上げられ、
中央広場ステージでは催し物の準備が進み、
その周りをスタッフが機敏に行き交って行く。
当然その全ての場所を買い物客が行き交い、
一部の迷いも無い足取りで場内を闊歩する。

見上げた頭上には青空が広がっているのに、
そそり立ち覆いかぶさる様な圧迫感を放つ店舗の造りが、
たまたまやって来た余所者の方向感覚を奪って行く。
そして散々彷徨った挙句の果てに「たい夢」を発見する頃には、
今、自分が何処に居るのかなどは見当も付かない。
やがて見知らぬ土地の深夜の山道で自動車に出会った様な、
得も言われぬ安堵感に包まれていた。

急ぎ気を取り直して先ずは「たい夢」の外観を一通り見て回る。
絵に描いた様な屋外フードコートの店構えで、
ブース前面の横長なガラス窓の上には「たい夢」と記された看板。
その他の空いたスペースは無数の品書きで埋め尽くされ、
その奥の調理場にはお兄さんが一人で焼き台の前で、
開かれた窓からも十二分に伝わる程の熱気の中で奮闘している。
やはり「薄皮たい焼き」の言葉は何処にも記されていない。

豊富な品揃えに圧倒されつつも早速注文する。
開店直後の焼き台には朝一番のたい焼き達が数尾、
黄味がかった皮の生地とは明らかに異なる、
白色のナニか柔らかなモノをその身に湛えて横たわっている。
先客のお嬢さん二人組の注文の品らしい。
その脇の列に粒餡を抱えたたい焼きが寝そべっている。
そいつらが焼き上がるまでしばらく待つ事になる。

ぼんやり眺めたブースの目の前にはスーパーマーケットが営業中で、
おばさんがスイカの試食を勧める威勢の良い掛け声が辺りに響く。
その間にお嬢さん二人組は商品を受け取り去って行き、
入れ替わりで老人が一人やって来て小倉あんを所望する。
おばさんの声に反応した子供たちがワラワラと集まってきて、
母親とおばさんに了解を得た後にスイカをつまんでいく。
更につまもうとする子供を窘める母親の声と、
おばさんの笑い声が交差する様を老人と眺める。

おばさんに礼を言って立ち去る親子連れを目で追うと、
その先にある駐輪場の先に緑道を見つける。
この『Sun Street KAMEIDO』の脇にある亀戸緑道公園が、
フードコートのすぐ背後に広がっていた。
ようやく現在地を把握した所でたい焼きが焼き上がる。
たい焼きを受け取り早速に亀戸緑道公園へ向かう。

木陰の細道から顧みれば何て事はない場所に「たい夢」はあった。
未だ圧迫感にやられクラクラする頭と感覚をたい焼きで沈める。
焼きたての厚皮の外側の芳ばしい焼き目をカリカリと齧り、
ふんわり湯気を抱き込んだ内側を揉む様に口内で噛み締めれば、
ほんのりと粉の風味が香ってくる意外に奥ゆかしい生地。

その控えめな生地を割って出てきた熱々の餡は、
過剰に甘くはないが控えめとも云えない位の程よい甘さで、
瑞々しくありながらホロホロと零れ落ちる様に粒立ちも良い。

何よりもこのたい焼きで注意すべきは皮の結合の甘さ。
食べる傍から隙間のアチコチで餡の流出が始まるので、
何時もの様に勢いよく齧りつくとたい焼きの胴回りの端々から、
熱々の餡が出てきて容赦なく指を焼いてゆく。
慌てて口で掬い取ると別の場所から更に決壊が起こる。
ソレを数度繰り返すとたい焼きの胴体から餡が減少していき、
僅かに残った餡を皮の中に強引に押し込めたまま、
まだ熱の冷めやらぬたい焼きを口に放り込む。
最後の抵抗とばかりに喉を軽く焼いて胃袋に収まっていく。

漸く冷静さを取り戻した頭で眺める『Sun Street KAMEIDO』。
施設内へ今一度足を踏み入れるべく立ち上がり、
休日の買い物客でごった返す中を進んでゆく。
焼けた指を冷ます為、今度はトイレを目指して。

価   格○小倉あん 130円
住   所○東京都江東区亀戸6-31-1
        サンストリート亀戸フードコート ティーピーエフ
営業時間○10:00〜21:00
       無休     
 
   
  
posted by EY at 22:46| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 江東区のたい焼き | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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